こんにちは。今年ももう半分になりました。また暑い日々が始まりましたね。
ふくらの杜では今年もグリーンカーテンを設置しました。
日に日に大きくなっているのが感じられ、今後の成長が楽しみです。
内保製材の家づくりは、設計プラン(間取り)が決定してから、建物の配置や外部・内部の仕様などを詳細に打ち合わせ、一つひとつ詳細に決めていきます。
何もないところから家を立ち上げていくため、決めることは本当に沢山あり、かつ多岐にわたります。
そこで、ブログを通して、家づくりにおいて決めていく内容を少しずつご紹介していくことにしました。家づくりの一助になれば幸いです…!
外壁
まずは「外壁」について。家の外観を大きく左右する重要な要素です。
内保製材では、板張りと塗壁を基本とし、それらを組み合わせたり、塗壁をベースに一部だけ板張りにするなどの提案を行っています。
住まいの実例ページからも、さまざまな外壁のイメージをご覧いただけます。
板張り
■素材
標準仕様の板張りは「ラフ挽杉板」です。
帯鋸で粗く挽いた状態の板で、プレーナーという機械で表面をつるつるに仕上げていないため、「ノコ目」が残っており、ザラザラしているのが特徴です。
このザラザラ感のおかげで塗料がよく染み込み、光の反射を抑えてマットで深みのある質感になります。
【施工例】
ラフ挽杉板張り+いろは塗装「ふくら色」
ラフ挽杉板張り+いろは塗装「湖北レッド」
使用している国産自然塗料「いろは」の色見本を並べてみました。
これらの塗料は、外壁だけでなく軒天や外部柱、ウッドデッキなどの外部木部の塗装にも使用しています。
上の施工例写真の「ふくら色」と「湖北レッド」は、内保製材独自に調色されている人気カラーです。
塗る色によって、外観の印象も大きく変わりますね。
ラフ板以外の板材として、杉板の表面を焼いた「焼杉板」もあります。
焼くことで板の表面に「炭化層」ができ、防腐・防虫・耐久性に優れるとされています。
当社で扱う焼杉板には大きく2種類あります。
一つは「素焼きタイプ」。表面に深い溝があり、ざらざらとした炭のような見た目です。
擦れると手に墨がつくこともありますが、唯一無二の質感が魅力です。
【施工例】
焼杉板張り (素焼)
もう一つは表面に塗装処理を施されたタイプ。粉落ちが抑えられるとともに、風雨への耐久性も高められています。
【施工例】
焼杉板 縦張り+いろは塗料「ブラック」(重ね塗り)
■張り方
標準は「縦張」ですが、「押縁張り」、「鎧張り」などの張り方があります。
■押縁張り
板と板の継ぎ目に「押え縁(おさえぶち)」という細い板を打ち付ける張り方もあります。
外壁に陰影ができ、立体感が生まれます。釘の頭もワンポイントとして見えて味があります。
【施工例】
ラフ挽杉板張り(縦桟打ち)+いろは塗装「濃茶」
ラフ挽杉板張り(縦桟打ち)+いろは塗装「外部クリア」
■鎧張り
板を下から上に重ねて張っていく「鎧張り(よろいばり)」という張り方も。
板が重なることで陰影が生まれ、まさに鎧をまとったような重厚感のあるカッコいい外観になります。
【施工例】
よろい張り(ラフ板仕様)+いろは塗装「神代色」
塗壁
板張りは茶系~黒系の落ち着いた印象ですが、塗壁は淡く明るい色が多く、やさしい印象に仕上がるのが特徴です。
下の写真、上下は同じ色ですが、パターンが異なっています。
同じ色でも、表面のザラッと感が違うと印象が変わりますので、選択の難しいところですね。
色味は、左側のホワイトは明るく凛とした雰囲気に、右側のベージュが濃くなるにつれ温かみや落ち着きのある雰囲気になります。
大きな面を塗るため、ここでも印象が変わります。
まとめ
外観のイメージを決めるだけでなく、家の寿命にも大きく関わる「外壁」。
内保製材では質感の良さだけでなく、耐久性・対候性といった性能面も考慮して素材を選定しています。
板張り・塗壁、それぞれに魅力がありますので、以下のような観点からご検討いただくとよいかと思います。
- 家のイメージ(やさしい、かわいい、かっこいい など)
- 周囲の景色との調和
- コスト(←急に現実的…)
外壁選定の際は、ご希望のイメージをぜひお聞かせくださいね。