横山正樹 自己紹介へ

現場目線【感響の家】のこだわり!~改修基礎編~

公開日:2025/08/29(金) 更新日:2025/08/29(金) 現場監督ブログ「建築吉日」すべて

先日の情報誌「ko-ko-ti9月号」に掲載した記事を、今回はブログ用に少し深掘りしてご紹介します。

テーマは「基礎工事」。

建物全体を支え、安定性を持たせる“縁の下の力もち”です。

 

■ 新築とリノベーションで違う「基礎」

新築の場合は、地盤が弱い場所でも安定性のある、底面全体をコンクリートで覆う「べた基礎」が一般的です。

ところが、年数が経過している田舎建ちの家では、外周部に切石を置き、その上に土台や柱を直接のせていることがあります。

今回のリノベーション現場もまさにそのケース。

長く安心して住み続けてもらうために、リノベーションで施工した基礎工事についてのご紹介です。

 

■ 見えないけれど大事な工事

基礎工事は普段の生活では見えない部分ですが、建物の安全性・耐久性を大きく左右する重要な工程の一つです。

地盤と建物を支え、荷重を分散して建物の安定を保つ役割を果たしています。

新築はもちろん、改修工事でも「建物の寿命を延ばすための第一歩」なんです。

 

■ 実際の工事の様子

今回のきっかけは、床の一部の傾きや玄関建具の不具合。切石にヒビも入っていました。

そこで、油圧ジャッキを使って建物を部分的に持ち上げ、基礎工事を行いました。

建物を浮かせると、施工しない他の壁や構造に“ひずみ”が出るため、職人さんと相談を重ねながら慎重に作業を進めます。

土台・柱を浮かせて支えながら既存の切石を撤去し、鉄筋工 → 型枠工 → 底盤コンクリート打設 → 立ち上がり基礎施工、と工程を進めていきました。

実はこの間もずっと建物は浮いたままなんです…! ( ゚Д゚)

 

①基礎工事最初の工程掘削状況

既設コンクリート土間撤去後

 

切り石撤去後人力掘削開始

 

掘削高検測 深さ40㎝

 

掘削幅確認 実際巾60㎝掘削しています(指定した深さ・幅の確認が必要!)

 

②型枠工→鉄筋工事の状況

(底盤からの寸法、コンクリート打設までの鉄筋組確認。今回最重要事項!)

掘削後、基礎底盤鉄筋組

 

20cm 間隔

 

鉄筋の深さ確認

 

玄関内土間状況(内土間と切石据付下地基礎コンクリート)

 

寸法確認

打設を一体化することにより一層強度が持ちます。

 

③基礎底盤鉄筋と立ち上がり箇所のアンカーボルトの設置状況

切石・コンクリート基礎箇所に穴を開け、鉄筋を差し込み底盤鉄筋と連結

 

柱廻り立ち上がり基礎との連結箇所

 

家を水平にし持ち上げた結果

 

アンカーボルト据付

 

④全体の確認後、底盤コンクリート打設

コンクリート打設前状況確認

 

 

■ 特に大変だったこと

今回、特に苦労したのは、210×150×3600mmというサイズの切石を玄関引き分け戸下に据え付ける作業。

既存の切石も同じサイズで、しかも玄関建具のレールも切石に施工されていたため、大きな石を再び設置する必要がありました。

玄関までの道が狭いため、機械で近くまで運搬し、吊って仮置き。

そこからは数人がかりで養生して傷がつかないよう柱下へ移動。

ようやく据え付けられたときは、本当にホッとしました!

 

底盤コンクリート打設後 切石設置前

 

切石設置後

 

完成後の玄関

 

 

目に見えない部分ではありますが、基礎工事はとても大事な工事で、とても気にかけて進めた工事です。

ここをしっかり行うことで、その後の木工事も安心して進められます。

基礎工事が建物において、いかに重要かを少しでも知っていただけたら嬉しいです。

私自身、現場ごとにお客様が大切にされていることを受け止め、試行錯誤しながら一緒に家づくりを楽しむことを心がけています。

お客様と笑顔で話しながら「共につくる家づくり」に喜びとやりがいを感じて頑張っています。

まだまだ暑い日が続きますが、体に気をつけて夏を乗り切りましょう!