建具職人が、自身の家につくったもの。 ~インスタライブで感じた、笹木木工さんのものづくり~
広報企画のたかやまです。
9月26日(土)・27日(日)に開催する、新築完成見学会をご紹介します。
今回ご覧いただくのは、建具職人・笹木木工さんご自身のお住まいです。
先日、このお住まいを会場にInstagram LIVEを行い、センムと笹木さんと一緒に、家の中を巡りました。(アーカイブはこちら)

お話を聞いていると、建具のこと、家族の暮らしや、この土地で暮らすことへの想いまで、いろいろなお話を伺うことができました。
そこで感じたのは、美しさはもちろん、家族の暮らしやすさも大切にした、笹木さんらしい住まいということです。
笹木さんは、笹木木工の建具職人、4代目。
ご自身も「いずれ自分が4代目を継ぐんだろう」と、何となく思っていたそうです。
当時、建具に対して持っていたイメージは、あくまで「暮らしの脇役」だった――と笹木さん。
そんな中、建具職人が組子細工もつくることを知り、大学卒業後、三重県へ修行に。
そこで組子の世界に触れたことが、ご自身のものづくりの大きな転機になったそうです。
「自分にはとても合っていた」
そう話される笹木さんの言葉から、組子細工への思い入れが伝わってきました。
この家でまず目を引くのが、玄関の組子細工。


細やかな手仕事が施された建具は、まさに建具職人の住まいならではの見どころです。

↑第47回 三重県建具作品展示会にて「三重県理事長賞」受賞
組子細工に使う木は、自然の色合いをそのまま活かされています。
赤身と白太。
それぞれの木の色や樹種で異なる表情を見ながら組み合わせていくことで、ひとつの模様が生まれています。
そんなところにも、木を知る職人ならではのこだわりがありました。
笹木さんが取り入れた組子は、玄関だけではありません。
トイレや洗面脱衣室の戸にも、小さな組子細工が施されています。


笹木さんお気に入りの「麻の葉」や、「桜亀甲」の組子。
「組子を大げさなものとしてではなく、暮らしの中に少し彩りとして感じてもらえたら」
と話してくださいました。
自宅を、展示ギャラリーとしても見てもらいたい。
そんな思いもありながら、何よりそこにあるのは、毎日の暮らしの中で組子に親しんでほしいという気持ち。
「建具職人の家だから」というより、自分が好きなものを、暮らしの中にどう取り入れるか。
そんな笹木さんのものづくりへの想いが感じられます。
また、畳の間の天井には、組子細工を施した照明があります。

モチーフにされたは、天の川。

米原を流れる天野川にちなんで、夜、来客がここで眠るときに天井を見上げて、星空を思い浮かべてもらえたら――。
そんな思いからつくられたそうです。
組子の細やかな隙間からこぼれる光は、昼間とはまた違った表情を見せてくれます。
建具を「閉める・開ける」ためだけのものにせず、光や景色まで含めて楽しむ。
そんな想いにも、職人としての笹木さんらしさを感じました。
もちろん、この家にあるのは「職人のこだわり」だけではありません。
キッチンの造作家具や洗面台など、奥様の要望をしっかり取り入れ、使いやすさを大切につくられています。


建具職人だからこそ、細部まで美しく。
また、家族が毎日使う場所だからこそ、使いやすく。
美しさと暮らしやすさ。
その両方を大切にされていることが、この家の随所から伝わってきます。
また、この家からは、いろいろな場所から伊吹山を眺めることができます。

リビングや、二階のスキップフロア。そして、縁側デッキからも。

笹木さんが、
「この景色を見ながら、子どもたちも育っていくんだな。ここに家を建ててよかったなと思います」
とおっしゃっていました。
組子細工や建具のことを語るときとは少し違う、住まい手としての笹木さんの言葉。
職人として「つくること」へのこだわりがありながら、そこにあるのは、家族と過ごすこれからの時間を楽しみにする、一人のお父さんの姿でした。
だからこそ、この家には、技術だけではなく、暮らしがあります。
職人の技が随所に感じられながらも、家族が日々を過ごす場所として、心地よくつくられている。
そんなところが、この住まいの魅力なのだと思います。
建具職人が叶えた、本物の木と暮らす家。
今回の見学会には、2日間とも笹木さんが同席くださいます。
組子細工や建具のこと。
木のこと、家族との暮らしのこと ――。
実際につくられたご本人からお話を伺える、貴重な機会です。
写真だけでは伝わりにくい、木の質感や組子の細やかさ。
そして、この場所から眺める伊吹山の景色。
ぜひ、この機会に実際のお住まいをご覧ください。
