今回は、「木の家を建てる」為の知識として、木についてお話しします。

 

■木の分類

木は針葉樹と広葉樹に分類されます。

 

・針葉樹の特徴としては…

文字通り、葉が針のように細く尖っている形状が一般的で、冬でも葉を落とさない「常緑樹」が大部分を占めています。

スギやヒノキ、マツが代表的です。

比較的軽く、耐久性に優れ、強度もあり、加工しやすいことから、木材として使う際は、建築用の柱や梁に使われます。

 

・広葉樹の特徴としては…

葉は、広くて平べったい形。

ツルツルとした楕円形から、モミジに代表されるようなギザギザの切れ込みが入った形まで、個性豊かです。

「常緑樹」と「落葉樹」の2種類があり、ケヤキ、サクラ、タモが代表的です。

重硬であり、杢目が美しいことから、木材として使う際は、家具材、床材などに使われます。

 

内保製材では、梁材にはスギ・ヒノキ、柱・土台にはヒノキといった針葉樹を使用しています。

造り付けのカウンター材、テーブル、敷台などにはケヤキ、タモといった広葉樹を使用しています。

 

 

 

■調湿性能

無垢の木材はその内部に、無数といっていいほどの小さな空洞(細胞)が存在する多孔質という構造となっています。

この空洞が、大気中の湿度が高いときには水分を吸収し、乾燥しているときには水分を放出します。

このメカニズムのおかげで、空間内の湿度をある程度一定に保った過ごしやすい環境づくりが可能となります。

また、湿度を保つことでハウスダストの原因となるダニや細菌の生存がしにくい環境にもなります。

長年快適に住まい続ける為の、重要なポイントになると私は思います。

 

■森林浴効果

木には、フィトンチッドというリラックス効果をもたらす成分が含まれています。

フィトンチッドとは、絶えず侵入してくる虫や細菌から身を守るために、樹木が自ら作り出し発散している物質で、木の香り・色などのもととなる成分でもあります。

他の植物や細菌などを撃退する働きをもつフィトンチッドですが、森林浴に代表されるように、人間にとっては癒しをもたらす効果があります。

血圧を下げたり、脈拍の乱れを少なくするなどの自律神経を安定させる効果が実験で確認されています。

特にマツやヒノキといった針葉樹はフィトンチッドの発散量が多く、免疫力向上に寄与するとの論文も発表されています。

このフィットチッドは人間に多くの恵みを与えてくれます。

 

以上、木についてほんの一部分をお話ししました。

この続きは、10月8日(土)に開催を予定しているわくわく森林ツアーでお話ししたいと思っています。

 

 

当日はお話しを聞いていただくだけではなく、山や製材工場に行き、そこで森のコト、木のコトを、見て、触れて、学べるツアーです。

ご興味のある方は、ぜひご参加ください。

 

※森林ツアーの詳細はこちら

 

 

 


   

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